1.4.2001

No.0077

口臭の気になる方はいませんか?

 新年明けましておめでとう御座います。20世紀も終わり新世紀の幕開けとなり、今後も益々皆様のお役に立てるお話をドンドンやって参りたいと思ってます。その新世紀最初のコラムを担当させていただくことは、光栄でもあり少し緊張もあるしだいです。

 さて、新年早々、臭いのお話を取り上げさせていただくことは些か恐縮ですが、大切な事柄なのでおつき合い下さい。
 臭いの中でも人の発する臭いのお話ですが、その中でも特に気になってしまうのがお口の臭いではないかと思います。ラッシュアワーの電車の中での人の息の臭いはつらいものがあります。自分では気づかないうちに口臭を発している人も少なくはないと思います。そこで、口臭について歯科の分野から取り上げて見ようと思います。

 口臭は、虫歯・歯周病に次ぐ歯科疾患であることをご存じですか?。口臭の原因物質は、揮発性硫黄化合物(VSCガス)です。このVSCガスは、青酸ガスに匹敵するほどの猛毒で加えて歯周病の原因ともなります。浄化槽清掃や火山ガスでの死亡事故はVSCガスが原因で起こっていることが多いと報告されています。
 口臭の治療は、口臭の分類によって異なってきます。昨今は【口臭測定器】により口臭の程度を診断できますが、VSCガスに対する特性が低いため未だ正確性に劣ります。未だ術者の健全な嗅覚によるUBS式官能検査を行う方法を用いる方が良いとされています。その口臭の程度によって、『病的臭』と判断されれば全身由来のおそれがあるので医科への受診を要されます。患者さん自身が口臭の訴えをなされていても、社会的寛容度を超えないと思われる『仮性口臭症』や、平常の歯科治療では訴えのが改善が期待できない『口臭恐怖症』の方などの場合は、心療内科や精神神経科への受診を要します。
 私たち一般歯科での対応ができるのは、器質的変化及び原因疾患のない『生理的口臭』と『病理的口臭』のうち口腔内(お口の中)の原因疾患及び器質的変化又は機能低下などによる、口腔由来の口臭に限定されます。
 『生理的口臭』は、口腔清掃指導の中でも特に“舌の清掃指導”が重要です。
 『病理的口臭』は、歯周症による口臭であり、その6割が歯垢の中の細菌成分が原因なので、しっかりとした歯面-歯周歯肉清掃を行うことが重要です。

 口臭治療は、第一に【歯周病治療】そして第二に【舌清掃】それに加えて一般的な【口腔衛生指導】が柱となってきます。

 口臭が少しでも気になっておられる方は、気兼ねなく歯科医院へおいで下さい。
 これからの時代は、「いい歯」だけでなく「いい息」で暮らしていきましょう



荻野先生

 

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