皆さんは今までに歯を抜いた事がありますか?。それはどんな歯でしたか?。乳歯でしたか?。それとも永久歯でしたか?。その歯は虫歯でボロボロでしたか?。歯周病でグラグラの歯でしたか?。親不知でしたか?。
今回は、「歯を抜く事になってしまった時」の注意点などについて、お話してみます。
【歯を抜く前に確認しておく大切な事とは・・・】
1)全身的な病気(糖尿病,高血圧,血友病,等々)がありますか?
2)現在、お薬を定期的又は一時的に飲んでいますか?
3)過去に歯科,医科問わず、麻酔をされて気分が悪くなるなどの異常がありましたか?
4)過去に歯科で、歯を抜く時、又は抜いた後などに異常がありましたか?
5)今までに、お薬でアレルギー(ペニシリン,アスピリン等々)が出ましたか?
6)女性に限り、妊娠中又は疑いのある方及び計画妊娠を近日控えている方、
母乳育児中であるかどうか?
おかかりの歯科医師からも、いろいろと質問されると思いますが、事前にご自分でわかっている事は、処置の前に全て申し出る事が大切です。
そして、「何故、歯を抜くのが良いのか?」など納得のいかない事やわからない事は、納得のいくまで説明をして頂いて下さい。
☆☆☆三つの心構え☆☆☆
【歯を抜く前日には・・・】
1)治療とは言え、歯を抜くのはやはり‘イヤ’なことだとは思いますが、
考え込まずに早めに寝られて体調をととのえて於くことの方が大切です。
2)もし、事前に渡されたお薬を飲んでおくように指示があれば、
それに従っておくことを忘れないで下さい。
【歯を抜く当日には・・・】
1)図らずも、体調を崩してしまった場合は、歯を抜く事は止めた方が良いでしょう。
担当の歯科医師に遠慮なく相談なさって下さい。
2)体調に問題なければ、普段通り予定の時間にお出で下さい。
リラックスを忘れずにしましょう。
【歯を抜いた後には・・・】
1)歯を抜くと、ガーゼなどで抜いた場所をしっかり噛まされます。
出血を止めるための重要な事なのでちゃんと指示どおり噛んでましょう。
約30〜40分間はガーゼをしっかり噛み続けておいて下さい。
その後、噛んでいたガーゼはお口からそっと捨てて下さい。
もし、出血がまだあるようでした遠慮なくかかられた歯科医院へお電話なさるか
再度来院されるかして下さい。
2)歯を抜くために施された麻酔の覚めるまでの時間は、約2時間ぐらいが目安です。
勿論個人差もありますのであくまで目安です。
麻酔で口の周りなどが麻痺している間は、飲食はできません。
又、感覚を確かめる為に爪でいじったり歯で噛んでみたりなど、決してしないで下さい。
3)術後1〜3日間のお風呂の長湯、過度な運動、飲酒・喫煙は止めて下さい。
4)多少、唾液に血が混じりますが、それを気にして強いうがいをしたり、
歯ブラシで抜いた所を刺激してしまうと出血してしまいますので、触らないようにして下さい。
5)受け取ったお薬は、指示された量と時間を守ってしっかり飲むようにして下さい。
もし、お薬を飲んで異常があれば、すぐに服用を止めて連絡をして下さい。
6)少しでも異常と感じたら、早めにかかられた歯科医院に連絡して下さい。
とにかくゆっくり休むことです。
そして、翌日の消毒を行う為の受診は必ず行かれることが大切です。
日々、私達歯科医は『できる限り歯を抜かずに治す診療』を心がけております。しかし、図らずも、抜いてしまうしか方法のない病気状態の方も残念ながら後を絶ちません。
抜歯は最終治療の一つです。最終治療を受けないためには早め早めの検診が一番です。
どうか、日ごろから歯を大切にして下さい。心からそう願っています。
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