11.2.2000

No.0068

歯医者のかかり方

 コラムをご覧のみなさんの中で、美容院や理髪店を利用する場合、決まった『かかりつけのお店』のある方はいますか?。きっと半数以上の方々は「『かかりつけのお店』がある。」と、おっしゃられるでしょう。それでは、歯科医院の利用については如何でしょう?。「『かかりつけの歯科医院』なんて決めている分けないでしょう。美容院や理髪店と歯医者は違いますよ!。」と思っている方、意外と多いのではないでしょうか。
 歯科医院は、「痛くなったら、行く。」所なんですか?。
 それはそれで、尤もなことなんですが【11月8日は良い歯の日】を機会に、歯科医院へのかかり方のイメ−ジを少し変えてみては如何でしょう。

 歯科医院を訪れる理由のその多くは、「痛い」、「腫れた」、「詰め物がとれた」などです。特に「痛み」がでたときは、歯科においては、病気が進行した場合が多く、特にひどい場合は、治療にとてつもない時間とお金がかかり、更には痛みも伴います。しかも、どんなにお金と時間をかけても、削った歯や抜いた歯は、再生されたわけではなく、一生戻ってこないのです。そう考えると『歯医者=「行きたくない」』と考えるのも無理がないかもしれません。(当の私も、昔はそう思っていました。)しかし、病気になる前に予防さえしていれば、歯科医院で【恐怖の体験】をすることは、ほとんど皆無です。
 一年間も髪を切らないという方は、滅多にいらっしゃらないと思います。なのに、歯科医院へ行くのに何年も間の空く方が多いのは何故でしょう。
 せめて数ヶ月又は一年に一度の“歯科検診,お口のクリ−ニング”を受ける為の【歯科受診】をされてみては如何でしょう。髪を一週間洗わないと「ふけ」がたまるように(たとえが悪くて失礼!)歯も毎日、手入れをしなければ汚れがたまります。美容院では髪の手入れの仕方を教えてくれますが、歯科医院では歯ブラシの使い方を教えてもらえます。(しかも、健康保険がきく場合があります。)歯も髪と同じように、管理していけば、抜け落ちることを遅らせる事が出来るかもしれません。

 歯科医は好んで歯を削ったり抜いたりしません。患者さんの痛がる顔は出来れば見たくないのです。歯科の病気は予防が効果的な生活習慣病と言われています。病気を防ぐには、自分のからだを知ることがまず大切です。自分の歯が、現在何本あるのかご存じですか?自分で自分の口の中の状況を知るのは困難な事です。型を採ってもらい模型にしてもらうと歯並びや噛み合わせがわかります。レントゲンを撮ってもらうと、歯周病の進行程度や虫歯、根の病気があるか、などがわかります。歯ブラシの磨きぐせを指摘してもらうということもとても大切です。

 あなたの口の中の状況は、今『かかりつけの歯医者さん』が一番よく知っています。 今、治療で通院中の方も、治療が終了するまで頑張りましょう。治療の終了時点が健康管理の出発点です。美容院や理髪店へ行くイメ−ジで、あなたの歯を一緒に守ってくれる[ホ−ムデンティスト]の歯科医院をお持ちになって、年に一度か二度は是非、訪れてみてください。



澤田先生

 

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