先日,佐賀県の唐津保健所が虫歯に関する興味深い実態調査結果を発表しました。調査の対象者は、県内の3〜4歳の幼稚園児1007人です。
その結果の内容は・・・以下7項目でした。
- 朝食を食べなかったり一日のおやつを食べる回数が多い子供ほど、虫歯がある割合が高いということでした。
- 朝食を毎朝食べている子供で虫歯のある割合は57%だったのに対し、時々食べる子供では71%、ほとんど食べない子供では80%も、虫歯がありました。このことから、朝食を食べる頻度が少ない子供ほど、虫歯がある割合が高いということでした。
- おやつ「なし」の子供は30%、4回の子供は75%(4人中3人)の割合で虫歯がありました。
- 離乳時期で比較すると、生後15ヶ月以前に離乳した子供で虫歯があるのは58%、15ヶ月以降に離乳した子供では69%でした。
- 母親が「常勤・自営」で仕事をしている子供の方が「なし・無職」よりも2割虫歯が多いということでした。
- 祖父母と同居している子供の方が虫歯の割合が高いということでした。
- 兄弟の真中の子供に虫歯が多いということでした。
この調査結果から私が推察できることは、『朝食を食べていない子供に、朝食さえ与えていれば虫歯にはならない。』と、いうことではありません。おやつの取り方や回数の関与の結果からもわかるように、規則正しい食生活こそが【虫歯の予防】には大切なことなのだということではないでしょうか。
又、おじいちゃんやおばあちゃんと同居している家庭においても、少し注意が必要のようです。親の目の届かない処で、“孫可愛さのあまり”子供達へ不用意にお菓子をあげているケースが多いのです。その為か、『食事の後の歯磨き』は、きちんとしてはいるのだけれど、虫歯になってしまうのではないでしょうか。子供達の虫歯予防の為には、おじいちゃんやおばあちゃん方へも、虫歯予防に対する理解を御願いしていくことが大切なことの一つではないでしょうか。
更に、最近は“共働き家庭の増加”から、昔は母親に大きく依存していた子供の養育(躾けや生活習慣の教育など)も、今では家族全員(父親や又は同居されているおとな達)が虫歯予防の意識を高くしていくことが大変重要なのではないでしょうか。
以前、【歯科なんでも掲示板】に「虫歯の罹患率は、なぜ減少しないのでしょうか?。」という投稿がありました。私なりの考えとしては、『子供達を虫歯から守るには、その周りを取り囲む大人達こそが、虫歯に対するより深い理解と虫歯予防の重要性を認識していくべきなのです。
“小さなお子さん”を、お持ちのお父さん・お母さん!!
貴方のお子さんには、虫歯はありませんか?
毎日、きちんと歯磨きをさせていますか?
そして、【親は子の鏡】御自分のお口はいかがですか?!。 |