『矯正歯科治療』とは、不良な歯並びを治療し、きれいな歯並びにする歯科治療のことです。今では世間一般にも普及し、この歯科治療を知らない人はあまりいなくなりました。その世間一般での認識としてマイナスなイメージがやや強いのも事実です。
それは、「治療費用がかなり高額だろう」とか「治療期間が長くかかってしまう」とか「治療装置のおかげで見た目が不恰好になってしまう」などというものです。実は、揶揄されがちなのが『矯正歯科治療』なんです。
確かに見た目も悪いし虫歯の治療のように数えられる程の通院回数で矯正治療は終わりません。治療内容にもよりますが、やはり数年かかることは避けられません。治療費も健康保険の適用の外になりますから、歯科医院によって多少の違いはあっても、やはり数十万円かかってくるでしょう。 矯正治療の場合、多くは小学生から大学生の間の学生中に治療を開始して終了するケ−スが多く、社会人になってから始めるケースの方が少ないため、治療費の負担は、やはり両親に頼る部分が多くなりますね。
しかし、私がここで知っておいていただきたいのは、『矯正歯科治療』の目的は、歯並びの見た目の悪い所を治すことだけが、その目的ではないということです。虫歯や歯槽膿漏は、歯列不正もこれらの原因になっているということ。そして、歯並びが良ければ虫歯や歯槽膿漏になりにくい環境を作ってあげることが出来るのです。
要するに、死ぬまで自分の歯を使っていくことができるようにする為の口の中の環境を作ることが、『矯正歯科治療』なんです。
最近の子供たちは、“学習塾”や“おけいこ事”や“習い事”などで、学校以外にもかなり忙しい毎日を送っているようですが、『矯正歯科治療』もこれと同じく考えてもらえれば、‘治療費用’や‘治療期間’という《壁》もそんなに高くはないのではないでしょうか。ピアノや習字など習い事にも月謝はかかるし、数年間は通いますもんね。それにこれらを始めるための道具にだってお金がかかるでしょう・・・・。
日本は欧米に比べて医療技術は進んでいますが、歯に対する意識レベルはかなり遅れているとといわれています。子供にとってピアノや習字その他色々なことを学ばせてあげることは、その子にとって大きな財産となるでしょう。そして良い歯並びは、子供にとってもっと大きな財産になるかもしれません。
矯正治療を考えている人、これからはじめようか悩んでいる人は歯科医と相談し、その価値判断を改めてしてみてはいかがでしょうか。 |