2.24.2000

No.0032

歯科医療ネット情報の賢い利用法

 インターネット(Webと以降は表記します)はアメリカに次いで日本においても、近年急速な勢いで普及されてきています。これから2〜3年の内には、Web端末(パソコン,TVゲーム機,携帯電話,カーナビ,等)が「一人に一台の時代」になるだろうとまで言われています。ほんの10年程前のWeb事情はどうだったのかというと、「情報の発信者」の数も少なく情報の内容も質の低いものでした。「情報の受け手」もインフラの整備が今ほど行き届いて無い為に少数でした。それ故に、“非開放型のグループコミニュケーションである”パソコン通信に比べてWebはあまり活発ではありませんでした。しかし、今日のWebは拡充された新機構として〔今、欲しい情報〕を短時間に且つ簡便に得ることができるという大きな利点を私たちにもたらしてくれています。

 今日すでにWebのコンテンツにおいては【歯科医療についての情報】も、ご多分に漏れず多彩にあります。日々増殖する情報の数が莫大な故に、その内容は正に『玉石混淆』としており、適切且つ誤解のない誠実な情報を得る為には、正に「受け手側の慎重な判断」にゆだねられる他ありません。つまり「情報を検索する側=情報の受け手」が受けた情報を正しく分析できる能力を、前もって持っていなければならないという、まるで《薬の副作用》の様な状態が生じてしまっているのが現状なのです。これでは本当にWebは便利であるとは言い切れません。全く残念なことだと思います。そうは言ってもこれからの私たちの生活には、やはりWebを活用した方がいいに決まっています。ではその『玉石混淆』の中の『玉』を得る上手な方法はあるのでしょうか。絶対確実かどうかは解りませんがいくつかのチェックポイントを私なりに考えてみました。

1)ホームページ(以降HPと表記)の内容が定期的に更新されているか?

《筆者の個人的見解》

HP管理者本人が、継続的なWeb情報の発信について関心が薄い⇒情報内容の真意性を浄化し且つ充実させていく意志がない⇒受け手の身になっていない。

単なるパフォーマンスでしかすぎないもの。

2)単なる宣伝広告ではないか?

《筆者の個人的見解》

1)の見解に加え、営利的パフォーマスが目立ち、非営利的情報が無いかもしくはあっても内容が乏しい。

責任者(院長)の自己紹介(経歴,履歴)が具体的に表記されているか?

3) 2)故に過大広告的(内容文句の調子が良すぎないか)な内容ではないか?

《筆者の個人的見解》

営利を追求しすぎるあまり、錯覚や誤解を招く内容を掲載している⇒例えば「買ってはいけない」という本の様に素人を翻弄するような内容など。

素人受けする話ばかりでその長所と共に短所についてもちゃんと説明されているかどうか?。

“『うまい話に・・・何とか』には、疑いを持つ目を養いましょう!”

4)独立したドメインが使われているか?

《筆者の個人的見解》

経済活動の一環としてHPを発信している場合は、責任の現れの一つとして独自のドメイン(日本国の法律下にある .JP/ が意識の現れと筆者は基本的に考えます)を有していることは、確認に値すると思います。

5)検索エンジンの推奨ディレクトリーに個人のHPなのに掲載されているのは何故?

《筆者の個人的見解》

バナー広告(有料掲載)ではないHPの無料登録において、未確認ですが人為的な区別がなされている場合があるようです。当然、内容的に重要と誰もが考えられるものは優先的に取り上げられることは何も問題はないでしょうが、疑問を感じさせられる場合も少なくは無いのです。

6)オープンなインターラクティブが可能なHPであるかどうか?

《筆者の個人的見解》

誰もが心配なく質問や意見や問い合わせができるHPになっていることが重要です。

必ず掲示板(Eメールより安心)を備えていることが大切と筆者は考えます。いつでも気軽に相談できる体勢を備えているかどうかが大事ではないでしょうか。

Eメールで訪ねたくても万一の悪用を心配して、質問などができないのでは何にもなりません。

又、質問などに対する応え方も重要です。応えの内容については総論的(一般的)な話と各論的(具体的)なアドバイスが必ず備わっているか確かめて下さい。

 以上いくつかチェックポイントをあげてみましたが、これらは歯科医療のHPに限ることではありませんが、少しでもお役に立てばと考えております。

 このコラムに御意見がございましたなら、掲示板もしくはEメールにて遠慮なくお寄せ下さい。


古賀先生

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