12.9.1999

No.0021

口の中に現れる全身疾患の症状

 色々な病気に罹ると自覚症状を感じる前に、その特徴的な症状の一部(発症前症状=シグナル)がお口の中に現れることをみなさんはご存じですか?。例としてわかりやすいので今回は、お子さんについてお話ししてみようと思います。

 お子さんの患者さんがむし歯の治療を受けに数日通っていると、その際にいつもと違うお口の粘膜の状態を、私たち歯医者は発見することがあります。例えば、風邪に罹った場合、歯ぐきが赤く腫れて場合によっては口内炎を作っています。2〜3日すると「やっぱり、熱が出たので予約を変更させて下さい。先生のおっしゃられたとおり、『風邪』をひいたようです。」という、お電話を頂くことがあります。又、奥歯の近くの歯ぐきに白いブツブツの斑点が観られると、「やっぱり、うちの子『麻疹』になってしまいました。」という連絡を頂くことがあります。私は、歯の治療の際にその様なシグナルを発見すると「もしかしたら・・・・かもしれないよ。」といってあげるのですが、「よくわかりますね。」と、親御さんに感心されます。でも、この事は何も不思議なことではないのです。私はむしろ、親御さんがこれらのことについて少し知識を持っていただいて、ご自分のお子さんの具合を診ることができれば一番だと思っています。お口の中をちょっと覗いてみることで早期に病気を発見できるとしたならば、一旦発症してもその病気の症状を悪化させずに済むことができるのですから。

 もし、お子さんが普段と様子が違うなーと感じられたならちょっとお口の中を覗いてみるように心がけられては如何でしょう?!。又、日頃の歯磨きの時も気にかけてみては如何でしょう?!。是非やって下さい!。

最後に参考として記載しました

  • 『手足口病』:歯肉,舌,口唇,等に小水疱が多数現れます。
  • 『おたふく風邪』:口を開けずらくなり、耳の後ろが腫れてきます
  • 『カンジダ症』:口の中の頬粘膜,舌の奥側,等に潰瘍が現れます。痛みは小さいです。

梶山先生

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