12.2.1999

No.0020

とても大切な「唾液」のお話

 「唾液」「つば」というものに対する皆さんの抱くイメージは、決してきれいなものではないでしょう。でも、その「唾液」は私たちにとっては無くてはならないものなのです。

 何故ならその「唾液」には、外界からの悪い様々な細菌やウイルスの侵入による【感染病】から人間の体を守ってくれる大切な働きがあるからなのです。

 例えば、驚くことにエイズの原因であるエイズウイルスに対して、日頃私たちを守ってくれているのです。エイズウイルスは、感染血液の輸血や感染者との性行などで一旦人の体の内部に侵入すると、リンパ球に感染して人間の本来持っている免疫機能を低下させてしまいます。しかし感染者との軽いKISS等の行為では感染する恐れはありません。何故なら、唾液中に存在する『スリピ』という物質が、エイズウイルスのリンパ球への感染を抑制する働き(作用)を持っているからなのです。

 唾液中にはこの『スリピ』以外にも、ムチン、リゾチーム、ラクトフェリン、免疫グロブリン、等々様々な物質が存在していて私たちの体を守ってくれているのです。

 唾液の働きは“食べ物の消化を助けること”というのは周知のことですが、それ以外にも虫歯になりにくくしてくれていたり、全身の健康にいろいろ役に立ってくれているのです。本当に「唾液」は、私たち人間にとても大切なものなのです。

 みなさん!唾液をたくさん出して健康を維持しましょう。その為には、食事はよく噛むことが大切ですよ。


清浦先生

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