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5.23.2002

No.0149

マスクの効用

 梅雨入り宣言が各所で聞く季節になりました。これで忌まわしい花粉の季節も終わろうとしています。今年は、季節の早取り著しいようでゴールデンウイークには夏を思わせるような陽気でしたね。そのせいでか、花粉症でお悩みの方にとっては例年に増して大変でしたでしょう。でももう、梅雨の雨が花粉を洗い流してくれるでしょう。
 さて、花粉症と言えば思い浮かぶのは、マスクとめがねです。そのマスクについて少しお話してみようと思います。

 日本では古くから(近代ではありますが)マスクは風邪の季節の季語のように多くの人々にはなじみ深い物でした。「マスクと言えば風邪」のイメージでした。特に風邪薬の宣伝には必ずと言ってよいほど、マスクをしてコート(丹前?)を羽織り猫背で歩くサラリーマンなどが描かれていたと記憶します。小学校などでもインフルエンザが流行する季節を迎えると、学校の先生がマスクをして登下校するように言ってたものです。
 しかし、最近ではマスクをする子供達の姿が目に付かなくなってきました。いつの間にか「マスクと言えば花粉症」のイメージに変わってしまいました。
 どちらのイメージでも、マスクは外の空気のばい菌や花粉を口や鼻に入れないための防御壁のような役割を持たせています。皆さんはマスクを濾過器のような物ととらえているのですね。
 確かに、マスクは濾過器の役割を‘少しは果たしています’が、実は皆さんが意識しないところで大切な役割を果たしているのです。その役割の方が花粉症や風邪の予防への効果をほとんど担っているのです。

 マスクの最大の役割その1:吸い込む外気の空気の加温と加湿をしてくれる
 暖かい夏でも(日本では希に37度より高いときもありますが、1年の内のほとんどが)空気は体温よりは低い温度です。吸い込む空気がのど(気管)や肺に優しい方が良いのです。
 優しい空気とは、肺の空気の温度と湿度に近いものです。
 マスクをしていると鼻口と外気の間に一度空気の空間を作ります。その空間で外気を暖め湿気を増させることができます。

 マスクの最大の役割その2:鼻柱を暖めます
 鼻柱(尾骨の部分にあたる部分)は骨の上には薄い皮膚と皮下組織しかありません。ですから体の他の部分に比べて体温が低いのです。鼻は、低温の外気を鼻腔の中で暖める働きがありますが、マスクで鼻柱を暖めてやっていると、その働きを大変助けることができます。

 マスクの最大の役割その3:唇の粘膜や鼻粘膜やのどの粘膜の保護
 唇が荒れてしまったり、鼻水が出て困ったり鼻が詰まって息がしずらかったり、のどがいがらっぽくなったり、果ては痛くて困るといった症状の時マスクを長くしていましょう。
 薬に頼らなくても、自分自身の治癒能力をマスクをすることで高めることができます。家の中でも寝てるときでももちろん外出の時もしていましょう。結構早めに症状が改善されます。

 それでは、どんなマスクが良いのでしょうか?(マスクの選び方)
 (1)マスクはきれいな物でなくてはいけません。
   1日使ったら新しい物か洗ったものに取り替えましょう。
   最近では使い捨てのマスクも薬局などで販売されています。

 (2)マスクは大きめの鼻柱まで覆える物でなくてはいけません。
   口元だけ覆うものはダメです。鼻をカバーできなくてはいけません。

 (3)膨らみができる物でなくてはいけません。
   空気が程良く溜まることが大切です。

 のど鼻の具合が悪いとき安易に薬に頼ることを止めて、ちょっと格好悪いかもしれませんが、マスクを使いましょう。
 鼻呼吸ができずに口で呼吸していると、いろいろな“歯科疾患の素”となります。
 鼻呼吸するためにマスクをしましょう。



古賀先生

 

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