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2.28.2002

No.0137

歯科治療と税金

 毎年この2月〜3月の時期は「確定申告の時期」ですね。もう既にご存知の方も多いのではないかと存じますが、(前の年の)一年間の医療費が一定以上かかった場合、確定申告をすると税金の還付又は控除が受けられる制度があります。

 自分自身および家族のために医療費を支払った場合には、一定の所得控除を受けることができます。これを『医療費控除』と言います。
 所得金額から一定の金額を差し引くもので、控除を受けた金額に応じた所得税が軽減されます。
 具体的には家族全員が1年間に支払った医療費の合計が10万円を超えた場合には、確定申告をすれば税金が戻ってくる可能性があります。
  『医療費控除』によって「課税される所得金額」が減額されるために税金が戻ってきます。これは単に所得税が戻ってくるだけでなく、翌年の住民税は「課税される所得金額」をもとに計算されるために住民税も減税され節税のダブル効果があります。そのため、ちょっと面倒でも申告する価値はあります。

 家族全員の医療費の1年間(1月1日から12月31日まで)の合計が10万円を超えた場合には確定申告を是非為さってみてください。
 所得が200万円未満の方の場合でも、医療費が所得の5%を超えたならば申告が可能になります。

 (1年間の家族全員の医療費の総額)−(保険金などで補てんされる金額)−(10万円または所得が200万円未満の場合には所得金額の5%)=医療費控除額
 医療費控除額に所得税の税額表のあてはまる税率をかけた値=戻ってくる金額

 1年間の家族全員の「医療費の総額」から「保険金などで補てんされる金額」(下記参照)を差し引いて、この値からさらに足きり額である「10万円または所得が200万円未満の場合には所得金額の5%」を引いた値が医療費控除額になります。最高は200万円です。この医療費控除額に申告者の「課税される所得金額」の税率をかけた値が戻ってくる金額になります。従って税率が高い、すなわち税金をたくさん納めている人ほど戻ってくる金額が多くなります。

 歯科治療では、決して安くはない治療費がかかった場合や家族が多くいられて全員の治療費の総額が多額になっている方々は少なくはないと思います。この医療費控除制度は歯科治療を受けられるとき、忘れてはいけないことと思います。ぜひ活用下さい。

 事業主でないサラリーマン家庭の方でも税理士など専門の方へ頼らなくても、個人で申告は問題なくできます。税金は正しく納めるものですが、払いすぎの税金は待っていても戻ってきません。積極的に手続きをしましょう。

 国税庁のホームページ【http://www.nta.go.jp/
 身近な税情報【http://www.nta.go.jp/category/mizikana/mizikana.htm】の“パンフレット「暮らしの税情報」(平成13年度版)”の“暮らしの中の税”の“医療費を支払ったとき”を御参考下さい



古賀先生

 

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