【歯科なんでもコラム】も、この回で100回目をむかえることができました。
最近では「コラムを楽しみにしてるよ!。」「けっこう為になっているよ。」 などと読者の方々から、感想や励ましを頂いております。
私たちMSKCOI会員は、日頃の診療のあいまにコラムを作成しておりますので、十分な内容のものではないのではと危惧しながら行っておりましたが、この様に言って頂く方も少なくないことに大いに力づけられました。これからも、会員一同益々頑張って参りたいと思っております。
今後も今まで以上ご愛読よろしくお願い致します。
さて、今回のテーマであります【強酸性水】ですが、皆さんで聞いた事のある方はいらっしゃいますか?。 【強酸性水】とは、PH2,7以下、酸化還元電位が+1100ミリボルト以上、溶存酸素が20ppm以上の酸性の強い水の事を言います。
人体に無害でありながら、除菌にすぐれ、医療現場では新しい消毒システムとして注目されつつあります。又、医療現場に限らずペットショップ、レストラン、老人ホーム、家庭等で使用されつつあるようです。
それでは、【強酸性水】はどの様にして作られるのでしょうか?。実は、いたって簡単に作れてしまうのです。一言でいいますと水に食塩を入れて電気分解し生成します。こんな簡単(?)に作れる水が、殆どの菌を瞬時に殺菌してしまうというんですからビックリです。
これから梅雨に入り夏にかけて食中毒が巷でウワサされる時期になります。その原因菌であるサルモネラ菌、O―157菌 はみなさんご存知の菌ですが、いちばん繁殖しやすい所はキッチンの水周りだそうです。あまり除菌除菌と神経質になっても困りますが、水で洗う感覚で殺菌できたらお手軽で良いと思いませんか?。
そんな【強酸性水】を医療現場ではどのように使用しているのでしょう?。我々は使用する器具器材を消毒する際‘オートクレーブ’という器械を使ったり‘消毒薬剤液’を使ったりして滅菌しています。が、器具器材に関しては強酸性水に漬け殺菌し、手指の消毒、ユニットチェア−の消毒、口腔内の嗽による消毒、歯周病治療の応用に使用されています。 かなり応用範囲が広い可能性がある水(強酸性水)ですが、安全性は大丈夫なのかと心配されますが、人体には無害であり、排水しても普通の水になるので、環境に非常にやさしいとのことです。
我々の医療現場では、院内感染防止に最善をつくさなければなりません。その際に安価で簡単に生成できる【強酸性水】は大変魅力なわけです。みなさんもいずれかは身近な消毒水!?としてご家庭にあるかもしれません。女性には興味のあるところで肌の荒れ、シミ対策に応用されているとなれば、普及していき易いでしょう。
但し、何事にも言えることですが、「過ぎたるは及ばざるが如し」で、無菌除菌を神経質に考えすぎても人体の免疫力や抵抗力が落ちてしまうのではと、一方では懸念されていますので十分な理解が必要です。
この【強酸性水】は、我々医療環境に関しては、大変利用価値が高い様なので“消毒システム”として今後組み込まれてくることでしょう。
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